DBSは2024年4月29日に廃止されます
どうも。くれとむです。
2023年8月18日にAWS Certified Database – Specialty(DBS-C01)にスコア803で合格しました。
他のAWS試験を受験してからだと、試験勉強自体は比較的楽です。
ただもちろん、DBSを最初に受験するのも全然ありだと思います!
本記事では、DBSの試験概要と合格するための勉強時間、試験対策などをお伝えします。
これから試験を受ける方の参考になれば幸いです。
- 受験区分:DBS-C01
- 勉強期間:2週間(約19時間)
- 試験対策:参考書、Udemy教材、AWS WEB問題集、AWS Blackbelt、ChatGPT
- IT系の保有資格:AWS認定(CPP、SAA、DVA、SOA、SAP、DOP、ANS、SCS、MLS、DAS、DBS(New!))、基本情報技術者
- 経歴:SE 3年目
- AWS使用歴:システム構成検討、環境構築を6ヶ月ほど
Contents
AWS Certified Database – Specialtyとは?
試験概要
AWS Certified Database – Specialty は、オンプレミスと AWS クラウドをベースにしたリレーショナルデータベースと非リレーショナルデータベースを扱う経験と専門知識を持つ個人を対象としています。
AWS Certified Database – Specialtyサイトより
Web問題集や模擬問題からの類似問題も割と出てくるので、試験に合格するためには、「模擬問題をたくさん解く → 分からないところを調べる」という対策手順をお勧めします。
- レベル: 専門知識
- 時間: 180 分
- コスト: 33,000円
- 形式: 選択式問題(65問)
- テスト方法: Pearson VUE を通じたテストセンターまたはオンライン監督付き試験
試験時間は180分ありますが、実際に僕がDBS試験を受けたときは、見直し含めて1時間半くらいで終わりました。
時間には余裕を持って問題を解くことができる試験だと思います。
試験範囲
以下のAWS公式サイトのDBS試験範囲から、ポイントを抜粋します。
AWS Certified Database – Specialty (DBS-C01) 試験ガイド
まず各分野のパーセンテージは以下のようになっています。
第1分野 | ワークロード固有のデータベース設計 | 26% |
第2分野 | デプロイと移行 | 20% |
第3分野 | マネジメントとオペレーション | 18% |
第4分野 | モニタリングとトラブルシューティング | 18% |
第5分野 | データベースセキュリティ | 18% |
合計 | 100% |
試験サイトに記載された受験対象とそれに対するポイントです。
- 一般的なデータベーステクノロジー分野における 5 年間の経験
→5年間の業務要件がなくても試験を受験することが可能です。 - オンプレミスと AWS クラウドベースでの、リレーショナルデータベースおよび NoSQLデータベース に関する2年間の実践的な経験と専門知識
→実務的経験はなくても受験可能ですが、リレーショナルデータベースのクエリ実行(DDL(CREATE,DROPなど)、DCL(GRANT、INVAKE)、DML(INSERT、UPDATE、DELETEなど))や、Key-Value型のデータベース特性を理解しておく。 - AWS データベースサービスの各主要機能と、それぞれの違いを理解する能力
→RDSとAuroraの違い、DynamoDB、Redshift、DocumentDB、Neptune、ElastiCacheなどのDBに関する機能を理解しておく(ログ取得、暗号化、VPCエンドポイントなど) - 必要事項と要件を分析し、AWSサービスを利用して適切なデータベースソリューションを設計および提案する能力
→マルチAZによる高可用性が求められるのか、リードレプリカ追加による、読み取りリクエストの高速化が求められるのか、DAXやElastiCacheなどキャッシュ機能が求められるのか。などなど要件に応じた構成を理解しておく。
DBSの試験では、特にRDS、Aurora、DynamoDBが重要視されている印象です。RDSやAuroraは、多数のDBエンジン(PostgreSQL、Oracle、SQL Serverなど)をサポートしているので、AWSを構築する上でも必須サービスです。
またDynamoDBは、KinesisやLambdaと連携したリアルタイムサービスに向いています。他のAWSサービスとの親和性も高いので、重点的に勉強しておくべきでしょう。
例えば、RDSとAuroraについては、以下のような観点が重要となってきます。
- ユースケースに応じた最適なDB設定選択
(スループット最適化、書き込み容量、読込み容量の設定など) - DMSによる移行
(レプリケーションインスタンスのサイズ選択。
継続的な変更に対応するためにはSCTを用いる。など) - CloudWatch
(DBのCPUやメモリ容量を監視し、SNSと連携して通知。) - CloudTrail
(AWSサービスのAPI操作を監視し、SNSと連携して通知。) - アクティビティストリーム
(Auroraにおいて監査ログを取得するための設定。) - 拡張モニタリング
(RDSインスタンスのOSレベルのメトリクスを提供してくれるサービス。
標準のCPUやメモリ監視に加えて、より詳細な監視が可能になる。) - Performance Insight
(DB上で実行したSQL文などに関するログ取得設定。
DDL、DCL、DMLのログ取得などが可能。) - マルチAZ設定
可用性を向上させるための構成。
DBSの難易度は?
試験の難易度は、比較的易しい方だと思います。
実際に受験してみて感じた難易度は、SAP=ANS > MLS > DOP > DAS > SCS > PAS > DBS > SOA > SAA > DVA > CLFという感じでした。
DBSの出題範囲のサービスは、他のAWS認定試験と範囲が被っている内容も多々あります。
例えばRedshiftに関しては、AWS認定データ分析-専門知識の試験でもよく出てくるサービスですし、RDSやDynamoDBといったサービスに関しても、AWS認定ソリューションアーキテクト-プロフェッショナルによく出てくるサービスです。
そのため、その他のAWS認定を受験した後に受けると、短い時間で試験合格することができると思います。
これは、逆の場合でも言えることで、DBSを受けた後に他のAWSを受けると、試験勉強が多少楽になると思います。
DBSの勉強時間は?
DBSの学習に使った時間は 約19時間 でした。
スマホアプリで勉強時間を測っていました。
他のAWS試験と比べて、最も短い勉強時間となりました。
RDSは実業務でも少し触っていたので、その時の知識があったため、勉強時間が短くなったというのはあります。
僕の場合、AWS認定SAPも先に受けていたのも良かったと思っています。
勉強時間の配分に関してはおおよそ以下のような感じです。
他のAWS試験ではUdemyの受講に多くの時間を費やしましたが、DBSではWeb問題集を解くのに多くの時間を使いました。
学習教材 | 勉強時間の配分 |
Udemy(講義) | 4時間 |
Udemy(問題集) | 2時間 |
Web問題集 | 9時間 |
参考書 | 3時間 |
メモ帳整理&確認 | 1時間 |
合計 | 19時間 |
DBSの勉強方法
- Tech StockのWEB問題集を解く
- Udemy教材を活用
- DBSの参考書を読む
- ChatGPTを活用
Tech StockのWEB問題集を解く
Tech StockのWeb問題集は、効率的にAWS試験に合格するためには必須と言っても過言ではありません!!
試験合格という点に着目するのであれば、絶対にやっておいた方が良い勉強方法です。
DBSの模擬問題は230問以上解くことができます。
※DBSを含めた専門知識の問題はプロフェッショナルプランに加入することで解くことができます。4,580円(税込)で90日間の利用が可能です。
間違えた問題のみ表示する機能もあるので、効率的に学習することが可能です。
僕の場合は、まず問題を2周してから、3周目は間違えた問題のみ表示して、大方9割くらい解けるようになってから試験に臨むようにしています。
- DBSの模擬問題は 230問以上
- プロフェッショナルプラン加入が必要
Udemy教材を活用
DBSの学習にあたっては、以下2つの教材(サービス概要教材と問題集)を購入しました。
なおUdemyは月に2,3度セールがあり、その時期は2,000〜3,000円ほどで購入可能なので、セールのタイミングを狙って購入することをオススメします。
DBSで出題される各サービス概要を網羅的に学ぶことができる講座です。
こちらは英語教材です(日本語字幕[自動]はあります。)
文字だけのスライドも多めな印象はありましたが、試験に必要な知識が学べること、ハンズオンも充実しているため、オススメ度は星5つ中4つです(★★★★☆)
ChatGPTと併用して、教材で出てきた用語を調べつつ知識を身に付けていくという勉強方法がオススメです。
この教材では、DBS-C01の模擬問題を75問解くことができます。
こちらの教材も英語の問題集ですが、Chromeの日本語翻訳機能を使えば、
日本語で問題を解いて解説を見ることができるので、学習に支障はないと思います。
- UdemyのDBS対策講座は英語版のみ(日本語の自動字幕はあり)
(出題範囲のサービスの重要ポイントが網羅されている。説明スライドは文字が多めなので、英語に苦手意識ない方にはオススメ。) - 問題集は英語だが、Chromeで日本語翻訳をすれば特に問題なし。
- セール中に購入すれば、2,000〜3,000円ほどで購入可能。
BlackBeltの動画と資料を見る
Youtubeに投稿されているBlackBeltの動画を見ることもおすすめします。
各サービスごとに大体50分くらい動画で要点が分かりやすくまとめられています。
- Amazon Relational Database Service (Amazon RDS)
- Amazon Aurora MySQL
- AWS Database Migration Service
- Amazon DocumentDB (with MongoDB Compatibility)
- Amazon Neptune
- Amazon Redshift Overview
- Amazon ElastiCache
BackBeltの動画に使われている資料は以下のリンク先から確認することができるので、
こちらの資料を使うことで、苦手分野に絞って効率的に学習できます。
AWS サービス別資料
DBSの参考書を読む
『要点整理から攻略する『AWS認定 データベース-専門知識』という参考書を読みました。
DBSの試験範囲のサービス概要が分かりやすくまとめられているため、とてもオススメです。
僕自身データベース系のサービスは既に理解したつもりでいましたが、この本を見て初めて気づくこともたくさんありました。
UdemyとWEB問題集を一通り終わった後に、この参考書を読みました。
最後にこの本を一通り読むことで、さらに知識を固めることができたと思います!
まとめ
DBSの試験では、RDSやDynamoDBのような様々なデータベースの問題が問われます。
RDS、Aurora、DynamoDB、Redshiftなど主要なデータベースサービスに加えて、CloudWatch、CloudTrail、Lambda、SNSなどは他のAWS試験と共通して出題されます。
個人的には、SAP→SCS→DBSの順番に受けることをお勧めします。
この順番に受けることで、DBSで出題される範囲のサービス概要を把握した状態にできると思うので、DBSの勉強が楽になるかと思います。
(SAPはRDS、Aurora、DynamoDBに関する問題が多い。
SCSはCloudWatch、CloudTrail、Lambdaなどに関する問題が多い。)
最後まで読んで頂きありがとうございました。
本記事がこれからDBSを受験する人にとって、少しでも参考になれば幸いです!
RDSやRedshift、DynamoDBなど、他のAWS試験でも同様に問われる内容と重複しているものも多かった印象です。